みなも泳ぐ水鳥も

観劇と他の趣味

2023年見たものまとめ(7~9月)

ファインディングネバーランド

MAOTOくんと星さんにメロメロになった。星さんの浮くくらいの良い声が活用されてた。MAOTOくんの愛され舞監もキュートで動き全部にキレがある。

子供たちが本当に可愛い。しっかりしたお兄ちゃんたちから可愛い可愛いマイケルまでそれぞれ良かった。

武田真治はいつまでも若い兄ちゃんみたいなイメージなんだけど、今回の劇場主は背負うものが多いけどかっこいい大人の象徴で渋くてかっこよかった。フックもさすが本役経験者でかっこよかった。

バリの妻とは志向が合わないだけでちゃんとした人だったから、少年の心は結構だけど大人は責任も伴うんだよって思って見てたんだけど、バリのずるさにフックが重ねられて出てきたので、意図的なんだなと思った。

1幕後半でバリの障害として描かれる大人たちが悪者なだけでないのは良かった。

Playすごく好きな曲。バックステージのシーン好き。

食事会の笑いは合わなかったかな。フック誕生の前だからあれが良しとされてるわけじゃないかもしれないけど、あれが「少年の心」なら大人でいい。

終盤がっつりピーターパンやるからびっくりした。ダンスが美しいピーター&ウェンディもすごく良いですね。ティンクを応援するくだりは本編ピーターパンでもやるので、改めて誕生物語の少し後に作品そのものが見られるのいいスケジュール感だなと思った。

 

水曜どうでしょう 新作公開ライビュ

新作面白かった!!好みは人それぞれだろうけど、私がどうでしょうに求めてるのはだらだらしたトークとハプニングなので、すごく満たされました。やっぱどうでしょうの洋ちゃんは可愛い。

洋ちゃんも会長も私服がめちゃくちゃ可愛かった。あとふたりとも脚が綺麗。

洋ちゃんのリサイタルも解禁。「あんたもう50歳に武道館やりなさい!あたしはそれ見て引退するから!」って社長に言われて決まったらしい。進退の真偽は不明ですが……。(横で会長が「え〜弊社どうしよう……」って言ってた)

 

カラフル

子どもの頃に読んでた原作なんだけど、そのときの感情が増幅してよみがえってきた。

客席の天井が青空で素敵だなと思って見てたんだけど、どうやら世田パブの元々の天井らしい。これまで見上げたことなかったな。

 

もう学校という組織の閉塞感からは距離を置けたけど、家族パートが刺さるようになってきた。
彩乃かなみさんのお母さん、歌からあふれ出てくる感情で心が揺さぶられる。あとアルゼンチンタンゴがめちゃくちゃかっこいい。百名兄は、自分も思春期で言葉足らずだけど家族思いのお兄ちゃん。悪夢のシーンの身のこなしが軽やかで美しい。TJは、明るくて強いパパが似合う。けっこう壮絶な人生だけど、あのまったりした穏やかな笑顔を絶やさないのは救いだろうな。

菊池さん、ひろかちゃんより少し上くらいの子だと思ってたら、りりかちゃんに次いで大人でびっくりした。不安定な中学生そのものでした。今上演するにあたって、ひろかの描写がこれで十分かは難しいなと思うけど、中学生の真にできることは居場所をつくることくらいなのかも。

りりか唱子、登場時間は長くない中でインパクトが強い。ぼそぼそした喋り方にパワフルな歌唱、最後の吐露も胸が苦しくなる。

リアル同級生という福くん陽彩くんの組み合わせ、すごく平和でキュート。早乙女くんの穏やかさは救いだった。

天使の皆さんもよくお見かけする人多くて嬉しかった。1フレーズずつソロもあり。最後の唱子の語りの中で、加害者として登場する彼らも苦しそうでつらそうなのがすごい演出だと思った。

最後プラプラと真が言い合うシーン。小さい誤解が積み重なって真意が伝わらないこともあるし、ガイドのない人生に付きまとう不安は消えないけど、もう少しただそこにいてみたら、長めのホームステイのつもりでやってみたら、のメッセージにいろいろなことを思い出して考えた。

プラプラがメインキャラのメインの曲をワンフレーズずつ歌って彼らを振り返るの、そして最後に真がプラプラの曲歌って親愛の情を示すの、おしゃれで素敵。

今作で出演者が口にする食べ物が基本的に本物で、すき焼きのシーンとかすごくいい匂いが漂ってくるんだけど、これプラプラの最期の記憶である夕餉の匂いにかかってるのかな。

地上に降る雨によって真っ白なセットがカラフルに色づくの本当に印象的なラストだった。


オリジナルミュージカル、アニメ漫画路線もあっていいんだけど、小説原作も増えていってほしいな。見た目を再現するとかしないとかの話から離れられるし、1本の作品にまとめやすいんじゃないかと思うけどな。

あと年々体力がなくなっていくのを感じる。もうちょっと短くなるかどこかで休憩入るかの方が個人的にはありがたい。


ピーターパン
楽しかった!演出がめちゃくちゃ好み。

ダーリング家で展開される1幕は、影がめちゃくちゃ好きだった。

2幕始まった途端、別世界のネバーランド!!でっかい人魚と骨の龍と鹿がかっこいい。衣装も特徴的で、ストリート系のロストボーイズ、中華服の海賊に、呼称が変わって特定民族イメージじゃなくなったモリビト、とカラーギャングな様相。その彼らがそれぞれのダンススタイルでとにかく動く動く。ワニは影絵で表現されててすごくかっこいい。

3幕は小野田無双だった。ピーターとフックの殺陣ががっつりある。
めちゃくちゃ笑いをかっさらうんだけど、自由度は高くても根幹のトゲは外さない船長。優勢で盛り上がる味方に向かって刀振り回すフック、自分しか大切にできない小さくてずるくて悲しい男だな。

魅惑的に響く低音からコミカルな高音まで、声がとにかく魅惑的。最後のダーリング父が前髪おりてて憔悴しててきゅんだった。

玲奈ピーターは少年!そのもの。タイガーリリー救出後に「別の声」って言われて、綺麗な高音で歌うピーター。最後みんなが戻ったあとの複雑な表情が印象的だった。

カテコ、2階でフックコスの少年がスタオベしてて、船長から「お、なんか似てるやつがいるぞ」って認知もらってた。

 

ハリーポッターと呪いの子

1年越しの藤原ハリーリベンジ+初の玲奈ハーマイオニー

アルスコが初見時と同じペアで、完全に好きになってしまった。門田スコピの台詞回しがずっと好き。前も思ったけどアルスコのラストのやりとりはクィア的表現だと認識した。

待ちに待った藤原ハリー、感情表現が苦手で最後まで息子にはぎこちなくしか喋れない父で愛おしい。執務室に来たダンブルドアと話してるシーンで、愛を受け取れなかった息子の顔が強く出てくるのすごく好き。ポリジュース薬とか「がんばってふざけよう」としてるとこの自由度高い。

玲奈ハーマイオニー、めっちゃ好きだ。私の知ってるハーマイオニーが大人になったそのまま、ハキハキしてて強くてキュート。デルフィーがinしてるときの喋り方が全然違っていて可愛い。

たーたんさんどちらの校長もすっごく好きだった。マクゴナガル先生はハリがありながらも威厳と慈愛のある声で、アンブリッジはツヤッツヤあまあまのキュートボイスから恫喝声まで幅広い。

よく考えると、あのマルフォイ家の一人息子があんなにすくすくとハリーポッター及びその周辺の魔法界の歴史オタクに育ったの、本当にドラコパパは否定せずに愛を注いで育てたんだろうなって思うよね。

ようやく出てくるセドリックの声と喋り方があまりにもまっすぐで、そこまでの展開も含めてすごくぐっときてしまう。最後まで正しい正義の人。

運営に思うところはあるけど、著名な父とその息子の物語を、有名俳優と新進の若手で演じるって構図はすごく刺さるものがあるなと改めて思った。

 

スクールオブロック

とにかく楽器班の子供たちが最強だった。ギターソロ聴きに来てもいいくらい。コーラスもサポートスタッフの面々もみんなそれぞれで素晴らしい。個人的にはキーボードのローレンスととんがった衣装センスのビリーが特に推しでした。

 

デューイ、下品でめちゃくちゃではあるけど、音楽を愛していて歴史も理論も詳しくて楽器ができたりサポートスタッフできたりする生徒たちをリスペクトするし尊重するし車の運転も丁寧にするので、破天荒ストレスが少ないんだよな。
デューイと校長がバー行くとこの、めぐさんの絶唱と後ろで受けてうなずいてるお芝居がとても良い。あと保護者会で生徒たち褒め称えるところ。やっぱああいうエモーショナルな感情の発露が好きだなあ。

自作の曲聞かせろって言われて渋々歌い始めるところ、発声練習で早口言葉言うんだけど、母音法やっていてめちゃくちゃ笑ってしまった。どこかの劇団の教育を受けていそうなバンドマン。あとなんかの場面でデューイが校長に「~~メリーポピンズだ!」って言うとこあるんだけど、あれは元々かな。

技術担当のメイソンが校長にハグしに行くシーン、メイソンやってるのが去年メリポピでマイケルやってた中込くんだったので、なんかメタの感情も上乗せされてめちゃくちゃぐっときてしまった。

先生たちに「デューイが従来のやり方を守らない!でも生徒が笑顔になっているのも事実……何か我々が学べることはないか」みたいな曲があったの良かった。抑圧が目的の存在じゃなくてちゃんと生徒のためを思っている人たち。女の先生が校長鼓舞するシーンも好き。

コンテスト主催の神田ジェフかっこよくて好きだった。生徒たちの迫真の芝居(デューイに抱っこされるメイソン?の脱力具合がめちゃくちゃ好き)に押し切られるいい人。なぜか1幕終わりに生徒とデューイに混じって歌ってくれるジェフ。

映画がどうだったか覚えてないけど、生徒の家庭もお金持ちばかりじゃなくて多様なのも良い。男性カップルが両親の家、技術職の父がなんとか通わせている家、勉強じゃなくてフットボールこそ"うちの男"な家。

 

闇に咲く花

いのうえひさし、それほど何作も見てるわけではないんだけど、戦前戦後の日常から戦争を描く作風が面白くてつらい。神道をめぐる問答がすごく興味深かった。
直球のメッセージの作品でほっとするというかこういう作品が続いていてほしい、と思う世の中にどんどんなっているな。
浅利陽介まっすぐな男が永遠に好き。マッカーサー側の高官の方、声がかっこよくてアップで見てしまった。

 

ラグタイム

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アナスタシア

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スリルミー

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