みなも泳ぐ水鳥も

観劇と他の趣味

2023「アナスタシア」

2020年、いちばん初めに消えたチケットでした。念願の再演に推しまで参加が決まり、山本グレブへの気持ちも残りつつ、もう念願も念願の再演!!!
本当に楽しかった!!! 好きな人しか出てこん、全員歌がおそろしく上手い。


・木下アーニャ/海宝ディミトリ
海宝ディマ、恋の擬人化だった。海宝先生あの諦めた笑顔で身を引くの似合いすぎる。本物のジャスミンに本物のアルを幻視した。やればできるの歩き方教えてるときの真剣な顔が好きすぎる。

My Peterburgがもう本当にキラキラで力強くて最高。海宝先生の声は細かいパールみたいな輝き。

はるかーにゃ、意外と強いしどんどんいろいろできるようになる説得力がある。ずっとキュートでタフ。早い段階で本当に皇女かもって思った。


・木下アーニャ/内海ディミトリ
めっっっちゃ良い!! 歳の近い2人の気安さで、はるかアーニャもくだけてる感じでめちゃくちゃ可愛い。

In a Crowd of Thousand、小さい奇跡に震えるくらいの感動がある。

このふたりは通常で身長同じくらいなので、トランク乗るとアーニャの方が全然上からの体勢になってすごく好き。


・万里生グレブ
キャスティング聞いてからずっと勝手にラドゥーだと思ってた節あるので、誠実で可愛げもあるキャラ造形なの驚いた。あとずっと声でっかくて面白い。

アーニャが自分の人生のしこりを溶かす鍵だったんだな。常にアーニャに対して誠実であろうとしているように見えたのでとても好きだった。

万里生グレブは、子供を撃たざるを得なかった父と撃たなくてよくなった息子なんじゃないかなと思った。革命は起こるべくして起きたとして、その手段は必ずしもそうでなくてもよいはず。最後晴れやかな表情だったので、きっと生きていける。

アーニャに対してはあくまでも道で出会った親愛なる同胞で、嘘なら道を踏み外さないようにもし本当なら名乗り出たらここでは生きられないという心配と忠告が強い気がした。恋とも執着とも違う感じ。

グレブ登場がけっこう鮮烈なので(サイゴン3年後のトゥイみたいだと思った)、出てきた瞬間に歓喜に満たされた。背中向けたグレブと鏡合わせで動き合わせるディミトリのカットがめちゃくちゃ好き。舞台写真欲しい。

白鳥の湖の海宝直人vs田代万里生、会場がびりびりびりってした。音圧。


・海宝グレブ
革命に救われたかつての少年で、優しかった父が行ったことと自分が見たものにとらわれて生きてる青年。繊細さが強い分、私は恋心も強めに感じた。

ずっとつらそうだった。皇族の子供たちが連れてかれるのを目撃したのが心の傷で、でも「父の息子」でいるために同じことをしなければととらわれている。

 

これは、そりゃ万里生グレブ怖いって言われるなって理解した笑。でもあれは単純に愛情の示し方の違いというか 怖がらせたいわけではないのだと思うのよ……。

 

ヴラドは禅さんのみ。ずっとキュート。それでいてディマの父代わりでもありそう。出会った時系列的にそこそこ大きくなってからっぽいけど。

朝海リリー素敵!本物の貴族の品がありつつ、浮気もするし日々酒に溺れるしキュートだった。皇太后に向けては適度に気持ちは寄せつつ、まあ仕事は仕事って感じかな。

堀内リリー、めちゃくちゃキュートでめちゃくちゃおばちゃんですごく好きだった。禅ヴラドとのやりとりめちゃくちゃ可愛い。


背景映像も、ちょうど舞台と馴染む写実具合でとても素敵。My Peterburgの運河の背景が好き。盆3つによる転換もスムーズかつちょっと仕掛け絵本みたいで好きだった。

太平洋序曲で好きだった面々がアナスタシアでもご活躍で嬉しかった。この人好き!って思ったら大体むらむらさん。あと武藤さんイポリトフ伯爵の儚さ。わが故郷に愛を、本当に好きな曲だった。

バレエが本物だったり、細部まですごく好きな作品でした。

また見れますように。