みなも泳ぐ水鳥も

観劇と他の趣味

2022年見たものまとめ(9月)

VAMP SHOW@とよはし芸術劇場
三谷さん過去作っていうのと若者たち生で見たいくらいの感じで行ったけど面白かった!河原演出っぽいなと感じるところもたくさん。
序盤の学生ノリと生々しく明確に性的なものを想起させる嫌な感じでちょっと苦手かもと思ってたけど、物語が展開しだしてから面白く見れた。

戸塚くん、ふざけから狂気へシームレスにつながるお芝居すごい。パンフでも触れてたけど古田さんじゅんさんの系譜なのわかる。
平埜塩野のコンビが好きでした。ある程度理性的なふたりだけど、考えに違いが出てくるみたいなところ。
島はいちばん開示する/されるが多いから大変なポジションだけど、天音くんさすがの上手さ。
紗友ちゃんはああいうミステリアスガール似合う。
野田は1幕最後に昨今の数々の嫌な感じの役を見てうわ〜嫌な感じだ!となったんだけど、よく考えるとさほど意地の悪い判断ではないな。
若者のギラギラに対して永二さんのひょうひょうとした面白さが好き。

塩野さんがおそろしく美しかった。クールだけど実はなんかずれているキャラとても合っていて良かった。

 

リーディングプロジェクト@草月ホール
1幕は筒井康隆っぽいな〜というお話。RON×Ⅱさんの身体表現で途中からこっちも痛い気がしてくる。
2幕はしっとり系のお話。リーディングだけどしっかりとしたお芝居が見られてとっても満足でした。
真実が明らかになる佳境のところもすごく好きなんだけど、最後の光を浴びながらの表情と声色にぐっときた。光に進んでいく顔がとても好き。

カテコで役が抜けきってない様子で最後までふわっとしていたのがとても印象的だった。単純にヘアセットと衣装が好みだったのもあるけど、美しい人だなあと今さらぼーっと見てしまった。
やっぱり芳雄さんのお芝居が好きだなあ。


天の敵@本多劇場
お、面白かった……。かなり理想的に面白かった。
人にあらずな浜田さんとしっかり人間側に根をおろす安井さんはどれだけ変奏を繰り返されても好き。

大久保くんの卯太郎さんは血の通った熱血な男という印象だったので、奥さんを亡くして「人間」であることをやめたところで切り替わりなのかな。

大久保くんパートはシリアス強めだけど、浜田さんになってから寺泊さんもがんがん回想に巻き込まれるの好き。コミカルさが増すので安井さんのクールなスルーツッコミが冴え渡る。


ボウリングのエピソードが本筋にさほど関係なくて、玉田くんと卯太郎さん可愛くて切なくて好き。恵さんナンパしたあとのカフェのシーンで、店員コントに巻き込まれるのも好き。
しっかり物語に引き込みきってからコミカルになるのが、セオリーと逆な感じがして面白かったんだけど、卯太郎さんのある種の諦めというか心情の変化でもあるのかな。しんどく思わないようにしてるのかもしれない。

後ろのジャングルみたいな庭が「出入り口」なのじわじわと怖さを感じた。

そういうモードのシーンになったときだけじわっとにじむ色気のスイッチが本当に好きだな。

黒シャツ黒スーツになってからはいよいよ人間を手放したように見えた。でも恵さんに対しての愛情はあるのよね……写真だけ置いてかないでよ……。

安井さんは人間の側に根ざしてるって言ったけど、最後のシーンの後どっちに進むかは半々、いやむしろ、って感じた。

 

インタビュー始まってからしばらく浜田安井のバッチバチふたり芝居なの、しびれてしまったな。

自分も本当に日々食を楽しみに生きてるので、トミさんが耐えられなくなるシーンつらかった。することもなくて、ものも食べられない生活、想像するだけできつい。

カテコ3回目にふわっと表情が緩んで微笑んでらっしゃったの見て胸の奥がきゅってなった。

 

吉田羊NIGHT SPECTACLES THE PARALLEL~ウタウヒツジ~(配信)
構成が素敵でいろんな羊さんが見られた。お着物パートの楽曲がどれも聴きたい感じの雰囲気で好き。
最後のオリジナル楽曲が「五月の恋」イメージらしくて、前日譚後日譚みたいでとても素敵だった。

洋ちゃんって本人の好み的にも演歌とか往年の名曲を歌い上げる印象強いけど、「飾りじゃないのよ涙は」をしゃらーっと歌うのがめちゃくちゃ良かった。ワンマンショー2でセトリに加えてほしい。

ベロアのロングジャケット着てて、喋りすぎて暑くて脱いだ下が襟ふわふわの黒シャツ。カフスのとこが長くてちょっとドレッシーで可愛い。

 

最後サプライズで貴一さん登場して、3人でゆるゆるトーク

キャラ的に下からマウント取ってても、脚本家からの寵愛に言及されると歯切れが悪くなって「いいんですよ私の話は」ってなる殿がso cuteだった。
名優3人で「大河呼ばれたい」「私は映画に出たかった」って羨ましがりあってるの可愛い。