ミスサイゴン@帝国劇場
初見でした。収容所のトゥイとキムのシーンとエレンクリスのホテルのシーンで、感情の発露に猛烈にあてられた。
クリス、ひどくないとは言わないけど、比較的安全な環境に生きる私には揶揄して断罪することはできない。他の方の感想読んでても、彼を断罪しても問題は解決しないように演出が変わってってるのかな。
屋比久キム、線が細くて小さいからクリスとの体格差がすさまじくて、米軍の軍人と現地の少女っていうのが視覚的にありありと伝わってきてかなりキツかった。
伊礼エンジニアは嘲笑と野心、人に思い入れは持たない印象。長い時間一緒にいるし、アメリカ行きの切り札である分キムにある程度の情はあるけど、あの後も切り替えてなんとかアメリカたどり着きそう。
バンコクでオーナーに「この混血が！」みたいなこと言われたあとに「好きで混血やってるわけじゃねえよ」って吐いてて、重ねるのも違う気がするけど、苦しくなった。
ずっと伊礼トート見たかったけど、ルキーニのが見たいかも。
トゥイ……トゥイいい役だな……。偉くなって出てきてびっくりした。
エンジニアに向かって言う「"我らの女"をアメリカ軍人に売った」ってのが認識の根本であり全てだと思うんだけど、そこまで執着するのは元の性格なのか権力者のプライドなのか。
撃たれたあとの副人民委員長の表情と振る舞いで追い討ちをかけられた。
タムちゃん「ほらおじちゃんにキスして」ってせがんだのにぷいってされて、頭優しく小突く伊礼エンジニアキュート。エンジニアもジョンもタムちゃんと対面するときにハイタッチしてて可愛いし何らかのルールなのかな。
どっちかというとクリスよりジョンの方が問題ありでは……と思わんではないけど、あれくらい割り切れた方が自国の罪を認めて広く大勢のために活動できるんだろうなとも思った。
クリスとエレンがホテルで当時の話をするシーン、苦しくつらいのを耐えてきて爆発する海宝くんのお芝居が本当に好き。
エレンがキムと会って覚悟を決めたはずなのに、いざ話し合うとうわ〜っと彼を責めてしまうのも、聖人ともヒロインの敵とも描かれてなくて好きだった。
LOOSER2022 洋ちゃんトーク(ライビュ)
LOOSER2022ライビュラスト！
「MCが喋ってる時間も俺が喋りたいから」ってひとりで登場。
撮影中の面白話とかハナタレ沖縄ロケの思い出とか最近のおっちょこちょいエピソードを終始ご機嫌にそれはもう楽しそうに話されてました。
大きめ柄シャツも可愛い。かりゆしなのかな？
どこでトークショーやろうかとなったときに「こんなことでもないと沖縄でこうやって喋ることってないでしょ」ということで沖縄にしたとのこと。そういえば沖縄にファンっているのか心配になったそうですが、会場の半分以上が地元の方でほっこり。
鎌倉殿も佳境な中で1月後半の10日くらいで撮っていたらしく、頼朝さんと思ったら土方さんでもうぐっちゃぐちゃ、2月にはマスクドシンガーもあって3月は月9も始まって、あの頃は大変だったなあ……って言ってて、もう本当にゆっくりしてくれ。
藤堂平助はメイクのみゆきちゃんとどんどん足してって作った、なんか分かんないけどかっこいいから片目瞑って隻眼にしてた。
もっと勝手にやってたのが安田さん。「あれはねえ、あってはならないキャラですからねえ」
シゲはふざけられないからお前らいいなあって言ってたけど、殺陣が大好きだから楽しそうでカットかかっては「ああ楽しい！！あ〜〜楽しい！！」「もう一回やっていいすか！！」ってやってた。って言ってるシゲの真似がやたら似ててさすがでした。
現代パートは東映の撮影所で撮ってて、近くで相棒の撮影とかしてたそう。クランクインが冒頭のチンピラ役で、僕は正直照れがあったんだけどリーダーはああいう役上手いから「ごるぁ！待てぇ！！」ってフルテンションでやってた。
沖縄の思い出「よく行ってましたからねえ、安田さんの子供が生まれるって報告も沖縄で聞いたんじゃなかったかなあ……結婚だったかなあ……記憶力ってそんなもんですねえ」
あとハナタレでバナナボート乗ってノニジュース飲むゲームのハンサムの話を一通り説明してた。本当にずっと楽しそうで可愛い。
最近うっかりがひどくて家でおっちょこちょいおじさんって呼ばれてる。プールで水着の下にパンツ履いてたり、顔指されたくないからできるだけ水の中で泳いでて、顔上げたら他の家族の可愛い子供用浮き輪にすぽって入っちゃったりしてた、とか。
「今日全然関係ないことしか喋ってないな、他のメンバーどんなだったか聞いたらリーダーはNACSの話してたり、安田さんとか音尾は役の話を深く話してたみたいだけど、シゲはずっと仮面ライダーの話してたらしいね、あいつはバカだ」と言っており、全体的にふぁんたん色が強かった。
とにかくずーっとひとりで楽しそうに喋ってた。完全にひとりで喋る洋ちゃんって意外と見る機会ないので、本当に楽しかった。
LOOSERも終わっちゃったなあ。見れば見るほど考えることもあり、この時期に5人のがっつり芝居が映像で見られたのは嬉しかったな。
沖田さんと芹沢さんとか土方/坂本はずっと好きなんだけど、じわじわと宮部殿が刺さってきている。どんなときでも落ち着いた強者の風格で、穏やかだけど長州パート冒頭とか有無を言わさぬ圧もあってすごく好き。
あの感じで意図を持って民衆を動かす扇動者の役やってほしいなあ。
世界は笑う＠シアターコクーン
何か大事件が起きるわけではない、ある劇団の定点の数年間。正しく群像劇という感じで俳優それぞれがそれぞれ強かった。長くないかと聞かれると長い……笑
舞台の大倉孝二って本当にかっこいいよね。長野で是也と語り合うシーンすごく好きだった。
多々見兄弟が好きすぎてしばらく引きずった。ドラマでも舞台でも割とマイルドな役の印象が強かったので、ビジュアルの切れ味に合った不機嫌なカリスマ/すべてを捨てた元天才の色気が刺さってる。いつも怖いのにめでたいときにギター弾いてくれたり直球で褒めてくれたりするとこもやばい。
あと舞台で見るたびにこればっか言うのも良くないんだけど、とにかく背が高いのよね……なでしこちゃんに絡むとき腰が直角くらい曲がってた。
瀬戸くんとたまきさんふたりのシーンが全部好き。日常の中に不協和音が流れる中、ふたりのシーンはゆったりと適当でほっとする。
瀬戸くんのイノセントさはケラさんがあてる役と本当に相性が良いよね。周りも応援するだろうなという説得力がある。
トーキーさんとイヌコさんの関係も好きだった。劇場に転換してイヌコさん伊勢さんが登場したとこから空気が推進する感じがあった。
ばーちは才能と現実が噛み合わない、思ってることがついてこない暴発が似合う。実はそんなに深掘りされないキャラなんだけど、時間の飛んだ2幕で不穏がより際立って戻ってくるのすごい。
それほど何かが起きる話ではないけど、誰かだけ知ってる/みんな知ってて観客だけ知らない事実が隠されながら展開するとか、日常会話の中に爆弾が埋まってて突然不穏が顔を出すような展開は好きでした。
ダディロングレッグズ
